家づくり大辞典
第1回 木を学ぶ(1)「木は燃えやすい?」

住まいに関するABCをご紹介してきた「初めての家づくり」。このたびのリニューアルにともない、「家づくり大辞典」とタイトルを変え、さらに皆さんにとってためになる家づくり情報をお届けしていきます。住まいに関することで「これ、何だっけ」と思った時、このページを開くような、あなたの家づくり参考書になれたら幸いです。

<炭化した木材>
表面が炭化するとそれ以上燃えにくくなるともいわれています。
最もポピュラーな材料である「木」は燃えやすいの?
家づくりの材料として最もポピュラーといえる「木」。それについて知らない人はほとんどいないでしょう。では、なぜ木が家づくりにふさわしい材料なのか。この「木を学ぶ」シリーズでご案内していきたいと思います。皆さんご存知のように、木は燃えて二酸化炭素と水になります。そうです、「木は燃える」。しかし、燃えるからといって、弱いというわけではないのです。

木が燃えているのではなく、分解ガスが燃えている。
木に水分があるうちは、熱しても100度以上にはなりません。水分が全て蒸発してしまった時に温度が上昇して100度を超え、さらに上昇して260度に達した時、分解してガスが発生、口火を近づけると火が付きます。この温度のことを、火災危険温度といいます。しかしこれは木材そのものが燃えているからではありません。木材から出ている可燃性の分解ガスに火がつくのです。この段階では口火を近づけなければ火はつきませんが、さらに温度が上昇して、約450度に達すると自然発火、約500度で灰になってしまいます。

火により急に強度が落ちることがない「木の家」。
木材は、空気を豊富に含んでいるため、熱を中に伝えにくく、しかも、酸素が供給される表面からのみゆっくり燃えていきますから、急に強度が落ちることはありません。熱により木材の断面が炭になって失われていく速度は、1分間で約0.7mmですから、30分で失われるのは約21mm。25mmあれば燃え抜けるまでの時間を稼げるので火災時も逃げることができるといえます。この原理を活かせば、断面の厚い木材を使うなどして、火に対する強度の高い家をつくることができるのです。

木以外の素材の、火に対する強度は?
木材に比べ、アルミニウムは一定の温度になると溶け出し、急に強度が落ちてしまいます。また、鉄は高温になると柔らかくなってしまいます。よって鉄の部材の多くは、熱が伝わらないように被覆して、火災時の安全性を確保しています。
次回は、木を学ぶ(2)「木は鉄より強い?」です。

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